転職して1カ月経ったので、ポエムを書きます

ポエム/日記

転職してから1カ月が経過しました。

1カ月経過時の自分の思いやメンタル状況を記録しておくことはすごく価値があるかなと思い、ちょっとつらつらと綴ってみます。

転職の経緯

前職

前職は、地方のメーカーでソフトウェアエンジニアをやっていました。主に自社製品の業務系ソフトを作っていました。
地方のメーカーと言っても、製品としては日本全国に出荷されていて、そこそこ規模の大きな仕事のある会社でした。
非上場ですが、県内ではある程度の知名度のあるメーカーです。

そういう背景もあり、非常に安定しており、今時としては珍しく年功序列が色濃く残っており、ボーナスは毎年しっかり出て、リストラ実績もほぼゼロといういわゆる「超絶ホワイト企業」という感じです。
給与面でも仕事の内容からするとかなり高給であり、あくまで体感ですが県内でみると余裕で給与偏差値50は超えると思います。残業代込みだと普通にそこらの上場企業と渡り合える給与をもらえてました。

とにかく緩い企業で、極端な話、同期と一日中しゃべっているだけの日とかいうのもあるくらいでした。

こういう感じで改めてまとめてみると、本当に超絶ホワイト企業でした。

現職

いわゆる大手SIerです。
上場企業で、東京に本社があり、業界では時価総額ベースで5本の指には入る規模です。

自分は地方の現地採用ということでオファーを頂きました。
何故か地方も東京勤務と同じ給与体系なので、そこそこ良い年収提示でした。

ただ、自分としては給与アップが転職の決め手となったわけではなく、「ITアーキテクトとして、システムのアーキテクチャの選定や開発業務の従事してほしい」という内容が一番魅力でした。
仕事内容も、主にクラウドを使用したシステム作りが多いとのことで、上流から下流まで関われるという話も頂き、こういう点も転職先として決定した理由です。

最終的に決定打になったのは、面接のときに同席されていたエンジニアの方が凄い方で、DDDとかマイクロサービスとか自分がやってきた職務経歴に高いレベルで突っ込みをいれてくれて、こういう人と働きたいと思ってところに、一緒に働きましょうとオファーをもらったことです。

SIerという職種には正直不安はありましたが、自分の抱えていた転職理由(後述)をクリアする職務内容だったので、転職を決意しました。

なぜ転職したのか

上記に書いたように、前職は超絶ホワイトでした。
ただ、良いことばかりではなく、こういう環境なのでハングリー精神は低く、プロジェクトリーダーや部門長は意識がかなり低く、上に立つ人間はほとんどが自分の保身や上へのゴマすりばかりで、見かねた若手~中堅層から離職者が出始めていました。
(ちなみに、そういう上司ですが人間性は非常に良い方ばかりで、はっきりいって今でも人として尊敬しています)

そういう状況で、自分が転職を決意した理由は、主に以下の3点です。
(上のほうが理由としては強いです)

  1. 将来が怖くなった
  2. やっている仕事にマンネリ感が出ており、他の仕事をしたいという欲求があった
  3. 人生の中で転職というものを経験したかった

それぞれ、ちょっと深堀りしてみます。

将来が怖くなった

これが一番の転職理由です。

自分の将来が今の上司たちだと考えると、すごく恐怖でした。
会社は現時点では安定しているが、10年後や20年後はわからない。もし20年後に会社がダメになったとき、自分は社会で生きていけるのか・・・そう思ったら恐怖でした。

少しずつ出始めた離職者。そして、いつも目にするダメな上司(人間としては非常に良い方たちなのだが・・・)。何もしなくても給与がもらえるぬるま湯環境。

言いようのない違和感はずっと抱えていましたが、自分も30代半ばまでそれに目をつむっていました。
それが、いよいよ同期の転職をきっかけとしてはっきりとした「恐怖」という感覚に変わりました。

仕事のマンネリ感

これも大きな要因の一つでした。

古くからある会社なので、やっている仕事内容も同じようなことの繰り返しの状態で、正直ここ5年間なにも成長していないという実感がありました。

要は、エンジニアなので常に新しいことに触れておくことが生き残りの最低条件になると思うのですが、仕事としてはそういうことはできない状態でした。
自学で勉強しておけばいいだろうという話もあるかもしれませんが、甘えかもしれませんが「やらなければならない状態」でないと自分はあまり動けない人間です。

上記の通り今の環境が恐怖だと感じた瞬間、せめて自分の仕事内容だけでも変えたいと思い、人事権のある役員に異動を直談判しにいきました。(あまり大きくない会社なので役員と話ができる環境でした)
回答は、「あと2年は今の仕事をしてほしい。そのあと異動させるから。とりあえず今年や来年は異動は無理」ということでした。
30半ばというか四捨五入すると40になる自分にとっては、この2年の価値は非常に重く、これも転職活動の大きな後押しとなりました。

人生の中で転職というものを経験したかった

これはそのまんまですが、人生で一回は転職というものを経験したいという思いもありました。

新卒で入ったときは、定年までしっかり勤める気満々でした。(というかそのために安定企業を選びましたし、家も買いました)
しかし、自分が社会人になってから10年以上経ちますが、いつの間にか転職が当たり前の時代になっています。転職を体験しない人生は損なのでは?という感覚が出てきていたのは確かです。

また、他の会社がどうなっているのか体感してみたいという好奇心もありました。

転職後1カ月経った現在の状況

では、転職してから1カ月経った自分の現在の感想ですが、一言でいうと

自分は甘かった

これです。

前職では、正直言うと自分はエンジニアとしてそこそこのポジションを得られている状況で、「自分はエンジニアとしてそこそこ実力がある」という謎の感覚を持っており、根拠のない自信があったと思います。

しかし、転職して1カ月経った現在は、正直役に立たないというかお荷物レベルという認識です。

「転職した最初のころはそんなものだよ」という声が各所から聞こえてくるので、自分でもそう言い聞かせているのですが、一般的なそれのレベルを超えて役立たずになっていると感じています。

ここまで通用しないのは想定外でした。
本当に自分の認識が甘かったです。

率直な現況

レベルの違いについていけない

上述した通り、レベルの違いについていけないです。

メーカー → SIer ということで文化や業務が全く異なるので、ついていけないのは当然だと自分でも思っています。

しかし、エンジニアとしての技術レベルまでついていけないのは正直なところ想定外でした。

今からはクラウドの時代ということはよくわかっていたし、自分もそう思っているからこそクラウド業務がメインの部署への転職を決意しました。
そして、そのために前準備としてある程度の勉強ということで資格を取ったりしました。

けど、回りを見ると、クラウドの技術があることは最低ラインであり、その上にさらにいろいろな技術力を持つ人ばかりの状況です。
PM経験とかある状態で、クラウド知識も持っているという人がわんさかいます。

「俺やっていけるのかな・・・?」というのが正直な今の気持ちです。

新卒のレベルが高すぎ

それなりの大企業なので、やはり選抜を経て入社している新卒が多いことは覚悟していました。

しかし、その覚悟の閾値を超えた優秀な人の集まりという状況です。

自分が退職有給の間に必死こいて取得したクラウド資格の上位資格を新卒1年目で取得していたり、2年目でPMとしてプロジェクトを回していたり、正直に言うとキャリア12年目の自分よりも彼らは仕事できています。

テレワークは孤独

現在、週の4日はリモートワーク、1日が出社というサイクルになっています。

今まではフル出社だったので、かなりワークスタイルが変わりました。

当初は、「リモートワークいいじゃん」と思っていましたが、正直今は孤独感が強いです。
聞きたいことも気軽に聞くことはできないし、聞きたくてもSlackでZoomのアポとってからということで1日待ちで会話とかザラです。

正直なところ、これが今一番つらいですね。

あまりにも辛すぎて、私は酒は全く飲めないのですが、私のほうから飲みニケーションのために同僚を誘いました。1カ月前の自分だと信じられないことです。

転職先に行って驚いたこと

ついでに、今感じている転職先での驚きを列挙してみます。

派遣社員の割合が多い

これが一番驚きました。オフィスにいるエンジニアの半数以上(というか感覚としては大半)が派遣の方でした。

しかも、派遣の方が正社員の方と全く同じレベルで仕事をしています。
要は役割が完全に被ってるんです。

正直なところ、言いようのない違和感があります。

上昇志向が強い人が多い

マネジメント層は、前職の人たちにはないオーラが出てます。

話を聞いているだけで、出世したいオーラがすごいです。
ただ出世したいだけではなく、そのためにどうすればいいかも論理的に話せるのが凄いな(小並感)というのが印象的です。

今のところ、うちの課長はイマドキという印象で、チームでアウトプット出すためにはチームメンバーのモチベーションが大事という認識を持っている方みたいなので、共感できてます。

年向上列はほぼない状態で、うちの部長も40代前半です。隣の課の課長は30代だし、営業の課長に35歳(私より年下!)の人がおられます。
ちなみに、メンバーには普通に40代50代の方がいらっしゃるので、実力社会なんだなぁと実感してます。

同期文化がない

中途や派遣社員が入り乱れている社内文化なので当然なのかもしれませんが、「同期」とか「○○世代」とかいう単語はほとんど一切出てきません。

むしろ、みんな基本「さん付け」で話をして、年下だろうが年上だろうが敬語で話す文化が強いです。さすがに新卒の人とかにはため口で話す人が多いですが、年齢というよりは役職で敬語の有無が切り替わるほうが多い印象です。

ここは本当に前職と全く違うので面白いですね。

意外と手を動かす

大手SIerなので、ある程度「人管理」ばかりなのかなということは覚悟していました。

ところが、確かに採用面談のときに言われた通り、手を動かす機会は普通にありそうです。
普通にクラウドの知識とか豊富な方ばかりですし、実際にプログラムもされています。

「○○億の案件を回す人ほど偉い」文化は本当っぽい

よくSIerの世界では「私は○○億の案件を回したことがあります」というのがステータスというか、そういうのでマウントとるというのを聞いたことあったのですが、これはリアルっぽいです。

主に営業の人メインっぽいですが、普通に自己紹介で「過去に○○億円規模のプロジェクトを担当していました」とか言っている人います。特に管理職や役員で。

個人的には「あっそふーん」なんですが、エンジニアでもそういう自己紹介する人がいて、そういう文化なんだなーと実感してます。

ちなみに、自分は10億円のプロジェクトを回すことよりも100万円で自分で開発できるほうが魅力を感じます。

普通に昼寝している人がいる

実力社会ってこういうことなのか、と実感しました。

就業時間中なのにカフェで寝ている人がいました。(そもそも社内にカフェエリアがあるのが凄いなと思うのですが)
でもその人はまじで実績出しているので、誰も寝ていることに怒ったりしません。むしろ、「起こしたら悪いな」と回りが静かにしようとしている空気になってました。

個人的には結構衝撃的でした。

意外とMarkdown文化がある

大手SIerなんて、エクセル設計書にパワポ資料でしょ・・・って思っていましたが、その通りでした。
ガチでエクセル方眼紙の設計書とかパワポに小さい字をめっちゃ詰め込んだ資料とか、正直「ダサい」というイメージどおりでした。

しかし、意外とMarkdown使う文化もあり、社内ではMarkdownを積極的に使いたい人も多いようでした。

要は客側がエクセル設計書を求めているだけらしく、社員側はMarkdownで書きたいーっていう人が一定数います。

今思っている自分の今後について

とりあえず今はつらいことが多いですが、少なくとも今のところ辞めたいという気持ちはないです。(今のところはかもしれませんが)
むしろ、新しい環境で今までにやったことない仕事をできるのは率直にうれしいです。

ついていけないかもしれませんが、ついていければ自分のキャリア的にはかなりプラスになるので、ポジティブな気持ちのほうが強いかなーと。
今のところの感覚では、幸運なことに上司との関係性も悪くないと思ってます。キャッチアップに1年以上かかりそうという自分の不安もしっかり話させてもらえたので、そこらへんは気持ちが楽ですね。(1年どころじゃキャッチアップできないかもしれませんが)

しかし、言い方を変えると、このメンタル状態があと3か月後とかにどうなっているかというと、まったく見当つきません。もしかしたらネガティブな気持ちが強くなっているかもしれません。

個人的には、少なくとも3年間はトライするつもりでいます。
3年経ってもダメだったら適正なしってことだから諦めるかなーと。
ただ、ダメだったときに3年間メンタルが持つかわかりませんが・・・

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