IoT のセミナーに行ってきたので備忘録

仕事で使う技術的なこと

本日、IoT に関するセミナーpdf)に行ってきました。

特に、以下の2つの講演が興味深かったので、主に自分向けに備忘録として残しておきます。

  • 地域で取り組む中小企業のIoTとデジタル化(松島氏/公益財団法人ソフトピアジャパン理事長)
  • デジタル活用が変える生産現場~IoT7つ道具で “改善” が大きく変わる~(松本氏/株式会社日本能率協会コンサルティング執行役員)

全体を通しての印象

登壇者の方に共通して主張されていた点として、「第4次産業革命」がキーワードでした。
それを実現するために、 IoT、AI、ロボット(センサーデバイス)が組み合わさることが必要とのことです。

第4次産業革命とは何なのか?

ずばり、「データを有効的に利用すること」だとおっしゃっていました。

具体的に、例えばグーグルなどがそうですが、ユーザーに対して検索サービスを無償で提供する代わりに、ビッグデータを得ています。そのビッグデータを使ってビジネスしています。(いわゆる広告収入ですね)

このように、今まではモノやサービスを提供することに対して儲けていたのですが、第4次産業革命によりデータを使って儲ける時代になるということです。

ただし、グーグルの広告収入のようなデータを直接儲けに使うのではなく、例えば匠の技というデータをデジタル化して生産性を向上したりとか、自社の強みをデータ分析して導き出してそれに特化して収益性を向上するだとか、そういったことを含めてのことです。

どうやって第4次産業革命を推進するのか?

上述したように、IoT、AI、ロボットの3つを組み合わせることです。
そして、上記3つうちで、最初に手を出すべきは「IoT」です。「IoT」によりデータを集めることが最初のステップになります。

しかし、ほとんどの企業がこの「IoT」がどんなものなのかイメージがついていないのが現状なので、まずは自社主導で、小さくIoTがどんなものなのか体験することが重要だとおっしゃっていました。

まず小さく体験し、それから大きくアウトソーシングするか、自社でやっていくか決めていけばよくて、いきなり大きくアウトソーシングはやめたほうがよいとのことです。

松島氏のお話で面白かったこと

IoT は入り口である

  • IoT でデータをまず貯めて、そこから AI や FA へと展開していく
  • なので、まず IoT をやってみることが重要

データで儲ける時代になる

  • 例えば、「既存サービス自体を無償化して、そのサービスによって集めたデータを利用して新しいビジネスを行う」といった、事業・価値創造(つまりイノベーション)が可能になる
    • これにより、ビジネスのステージが上がり、高い競争力を実現できる(つまり、たくさん儲けられる)
    • この代表例がいわゆる GAFA である
  • 特に日本は世界的にアナログ分野において強く(逆にデジタル分野は欧米が強い)、このアナログをデータ化することで国際競争力を一気に高めることができる
    • 伸びしろが大きいし、日本の得意とするアナログ分野は、欧米にマネできない領域が多い
    • 例えば、匠の技をデジタル化すれば、高品質なモノを効率的に生産できるようになるので、市場競争力が上がる
  • 中小企業が IoT を導入することで、事業優位性を相対的に高めることができる
    • 現状、中小企業は大企業の下請けという存在であり、大企業(発注元)に頭が上がらない状態である
    • しかし、中小企業側がIoTを導入して「収益の見える化」を行うことで、儲かる製品と儲からない製品を識別することができる
    • 結果、儲かる製品のみにフォーカスできて、儲からない製品は力を入れないという選択ができるようになる
    • 結果的に、中小企業側も仕事を選ぶことができるようになり、必ずしも大企業の言いなりになるわけではなくなる

従来型の銀行は淘汰される

これはよく言われていることでもありますが、FINTECH 到来により、既存銀行が淘汰されていくという話もされていました。そして、「アマゾン銀行」が誕生するという話もありました。

どういうことかというと、アマゾンはそのビジネス特性上、顧客の購買志向データを膨大に取得できています。そのいわゆるビッグデータを使用して、顧客に対して融資を提案していくサービスが始まるのではないかということです。「これが欲しくないですか?高いようでたらお金貸しますよ」って感じでしょうか。
結果として、既存の銀行を間に挟むこと無く、いわゆる銀行業である融資が実現できちゃうということです。しかも、銀行よりも素早く、効率的に。
当たり前ですが、ユーザーは利便性の高いものに流れていくので、アマゾン銀行と既存の銀行、どちらに優位性があるかは言うまでもないと思います。

また、フェイスブックも昨今 Libra という暗号資産を始めると言って話題になっていますが、これも同様で、既存の銀行を間に挟むこと無く、送金が実現できちゃいます。送金したい相手に、インターネットで直接 Libra を渡してやればいいわけですから。
もちろん既存の銀行は「マネーロンダリングの温床になる!」とか言って抵抗しているらしいですが、ユーザーはより利便性が高いサービスに流れていくので、個人的にはこの流れは止められないだろうなと思います。

こういう「既存の銀行外し」が現実味を帯びてきているということです。
従来型の銀行は、これからどうやって生き残っていくのでしょうか・・・
また、いわゆる金融業界もGAFAに専有されていくってことですよね。GAFAって本当凄いですね。

ちなみに、「アマゾン銀行」というキーワードは、最近良く耳にします。
個人的には下記の本に興味があったので、近いうちに読んでみたいと思っています。
(結構分厚い本ですが・・・)

とりあえずやってみる

  • まずは IoT がどんなものなのかをイメージしないことには始まらない
  • とりあえず社内で小さな IoT をやってみる(例えばピッキングロボットとか)
  • そこから、AI、FA を検討してみるのもあり

松本氏のお話で面白かったこと

IoTはやってみることが大事

  • 松島氏もおっしゃっていましたが、それだけ大事ということだと思われる
  • おもちゃみたいなものでもいいからやってみて、まずは抵抗をなくすべし

IoT によるイノベーションのステージ

  • 第1ステージ:課題解決
    • IoT を使って、改善活動をする
    • 例えば利益率の高い製品を見つけるとか、製造工程でネックになっているところを見つけるとか
  • 第2ステージ:最適化
    • 工場全体をIoT化(いわゆるスマートファクトリー)して、利益率向上を実現する
    • →既存ビジネスにおいて、より多くの儲けを実現する
  • 第3ステージ:価値創造
    • IoT を使って、全く新しいビジネスを創造する
    • →新しい収益元を確立するので、利益率が指数的に向上する

基本、やはり松島氏の言っていた部分と重なる点が多いですね。
それだけこれは重要なのでしょう。

課題解決型IoTの導入方法

以下の5点を満たすことが、使えるIoTの条件

  • ローコスト
    • お金を極力かけずに始めることで、導入障壁が下がる
  • スモールスタート
    • 小さく始めることで、IoT という概念への抵抗を下げる
  • レトロフィット
    • 旋盤とかいわゆるレガシーな製作機械に対して使用することで、アナログからのデジタル化による大きな効果を得ることができる
  • ハンドメイド
    • 自分で作ることで、調整が自分でできるようになる
  • アップデート
    • 気軽にアップデートできるような仕組みにしておくことで、メンテナンス性が向上し、より IoT を積極的に使用することができるようになる
    • →スマホとかを利用することで、アップデート性が向上する。例えばNonOSの基板とかだと、アップデートするにも技術コストがかかり、積極的なアップデートを実現できなくなり、結果として使われなくなっていく原因となる

全体を通して感じたこと・思ったこと

全体的にとても刺激的でした。
以下に今自分が思っていることをつらつら書いておきます。

IoT の導入が、新しい儲けを生み出す

この考えはなかったので、このことを知れただけで今回のセミナーは有益だったと思います。

IoT による改善活動は当たり前となりつつある

大きく衝撃を受けたのは、「改善活動を IoT を導入して実現する」という選択肢が当たり前に存在しているということです。
現職では「改善=コスト削減すること」となっており、改善活動自体にお金をかけることはほとんどありません。コスト削減を目指しているのだから改善活動にお金をかけないのは当たり前だ、と思っていたのですが、他社では当たり前に資金投資しつつ改善活動を実施していることに驚きました。

よく考えたらたら当たり前のことなんですけどね。
資産運用の世界でも、リスクを多くとらないと大きなリターンを得ることはできないですが、それは事業においても当てはまります。

私たち雇用される側にはどんなメリットがあるのか

こういった IoT を導入する改善活動というのは、私たち雇用される側(つまりサラリーマン)にとって、以下の2つの利点が考えられます。

  1. 新しいビジネスモデルを実現でき、会社の売上が上がる。会社が儲かるということは、給料が増える
  2. IoT の導入というスキルを身に着けることができる

個人的には、後者がデカいですね。エンジニアとしての市場価値を高めることができるのは間違いないと思いますし。
こう考えると、会社がIoTを導入するということは、エンジニアにとっても非常に有益です。

うちの会社も IoT を積極導入するように仕向けて行かないといけないなぁ。会社としては全くその気はないみたいですけど・・・

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